【会場レポート】IBSA柔道グランプリにてVISIONGRAMを発表・特設ブースを設置
2023年12月3日(日)、日本視覚障害者柔道連盟は、視覚障害者柔道の世界大会「IBSA柔道グランプリ2023東京大会」の事前会見を開催し、日本代表選手団がVISIONGRAMを採用することを発表した。日本視覚障害者柔道連盟・副会長の初瀬勇輔氏は、「見え方が分かっていると、選手も指導も受けやすくなる」「視覚障害者柔道の普及・発展だけでなく、視覚障害者への理解がここから広まってほしい」とコメント。また男子73kg級(J2)日本代表の瀬戸勇次郎選手は「視覚障害者なら誰でも見え方を聞かれることは多い。しかし見え方を言葉にすることは難しい。VISIONGRAMは見せるだけでわかってもらえる。」と語った。
12月4日(月)〜5日(火)の大会期間中は、会場の東京体育館に、日本代表選手の見え方をスマートフォンやモニターで体感できるVISIONGRAMの特設ブースを設置。来場者だけでなく選手の家族や海外チームなど様々な方が訪れ、VISIONGRAMを体験。日本代表選手が活躍を見せる中で、今まで見たことがない選手の視界を体感できるブースもまた大きな賑わいを見せた。
男子73kg級 J2(弱視)
瀬戸 勇次郎 選手
言葉ではなかなか表現しづらい見え方を視覚的に表現するという、とても画期的な企画だと思います。自分の見え方を伝えるためのツールとしてわかりやすく、また自分自身の見え方を改めて客観的に見ることができ、自身が認識する見え方との違いに「視覚」のおもしろさを感じました。
男子60kg級 J2(弱視)
廣瀬 誠 選手
今までにない面白い企画だと思い参加させていただきました。「こういう見え方なんだ」と感じてもらえれば嬉しいです。
女子57kg級 J2(弱視)
工藤 博子 選手
サポートを依頼する際や、初対面の方へ挨拶する際など、自身の見え方について説明することが多いのですが、先天性障害の私は自分の見え方を他と比べることができないため、どうしても説明不足になっていました。VISIONGRAMは説明しやすく、健常者と障害者、お互いに理解を深めるツールになりそうです。今後、ロービジョンの様々な見え方を知ってもらうきっかけになると嬉しいです!
女子48kg級 J1(全盲)
半谷 静香 選手
「私は暗闇を生きているわけではない」 このように思う場面がこれまでに幾度もありました。見えない私の「見ている世界」を可視化するこの企画で、どのようなリアクションが起きるのか、楽しみです。